つつんで、ひらいて♪

昨日は、第七藝術劇場へ。
本好きな私がどうしても観たかった映画「つつんで、ひらいて」を観に。
1万5千冊をデザインした装幀者・菊地信義氏と本をつくる人々のドキュメンタリー。

菊地氏が1枚の紙をくしゃくしゃに包んで、またそれを開いているところから映画は始まります。
「ある本のタイトルが活字で書かれた紙をくしゃくしゃにすることで、黒字の部分がかすれてくる。そのかすれ具合がその本のタイトルにふさわしく、その本の本質を表現している」と菊地氏は言われます。
現在の装幀の仕事はパソコン作業が多い中、菊地氏はそんなかすれ具合にもこだわり、昔ながらの手作業で、方眼紙に切り抜いた活字の紙を貼り、定規や鉛筆、ピンセットなどを使って細かくデザインしていく様子は職人技です。
「デザインは設計ではなく、こさえること。こさえるってのは、誰かのためになにかを作ること」と言われるように、作品ごとへの思い入れは半端ないです。
表紙にすると決めた紙を目の当たりにした菊地氏が、「これだ~」と言ってとってもうれしそうに頬ずりする姿は印象的で、心が温まります。

菊地氏の手がけた装幀本は、恥ずかしながら数冊しか読んだことがないのですが・・・
読んだ本も改めてじっくり拝見し、その他の本も可能な限りぜひ手に取って、作品の中身を表紙に盛る菊地氏の熱い思いに触れたいと思いました。

そうそう・・・
最後に言われた菊地氏の言葉は、驚きでした~
どんな言葉かは映画でのお楽しみに♪

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