昨日7月に入ったと思ったら、今朝は今年初の蝉の声。
今年も暑い夏になりそうですね。
昨年12月半ばに図書館で予約してから、やっと借りることができた本を一気読み。
33歳という若さで余命を宣告された主人公雫が最期を過ごすと決めたホスピスは・・・
入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできるおやつの時間がある「ライオンの家」。
ここで、生への執着・死への恐れに揺れながら最期まで一生懸命生ききった雫の姿が描かれています。
死をテーマにしているので、涙はあふれてしまったけど・・・
今生きてるこの瞬間の大切さをヒシヒシと感じながら、いつかやってくる日への恐れが和らぎ、清々しい読後感でした。
思わず書き留めたくなったことば・・・
『思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう。』
『人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。
ろうそく自身は自分で火をつけられないし、自ら火を消すこともできません。
1度火が灯ったら、自然の流れに逆らわず、燃え尽きて消えるのを待つしかないんです。
生きることは、誰かの光になること。
自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。』
この本を読んで真っ先に浮かんだのは、看護学生時代の病院実習で担当したM君。
17歳で骨肉腫で亡くなったM君。
M君の家庭も主人公の雫と同じく父子家庭でしたが、父親の意向でM君には告知しない闘病生活で、看ているのが本当に辛かったです。
でも、M君はいつも前向きで、誰にも優しくて・・・
楽しみにしていた外出許可が出た時にはもう歩けなくて車椅子生活になったM君。
そんな状況でも、私へのお礼にと買いに行ってくれたネックレスは今も私の宝物です。
この本を読んで、いつの日かM君と会える日が楽しみになりました。
永遠に17歳のM君は別人のような私に気づかないかもしれませんが(笑)
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